<実話>それでもずっと、大好き。
「あれぇ?未来ちゃん、そんな服持ってたっけぇ?可愛いけど、あたしのこの上着となんか似てなーい?」
「あ、ホントだー」
「もしかしてパクりー?」
『違うよ!どうして私がそんな事しなくちゃいけないの!』
「しかもさぁ、昨日高橋くんと話してたよねー」
「え、あのサッカー部の高橋くんと!?保坂さんが会話なんてしてもらえるんだぁ!ウケるー!」
『会話なんて出来るに決まってるじゃん!普通の事でしょ!』
「はー?何1人で熱くなってんの?みんな行こ行こ~」
『……………っ』
ムカつくな…
この上着だって、私の方が先に着てたっつーの…。
私の味方になってくれる女の子なんて1人もいない。
あのギャル系の女子たちに、みんなついていく。
女子にシカトされたり、バカにされたりするのが嫌だから男子と話すと、今度はそれをネタに、またバカにされる…。
「よっ、保坂!何1人でボーッとしてんだよ?」
『…笠原…』
いきなり笠原が話しかけてきた。