レヴィオルストーリー3



  …………………。




暫しの沈黙。



そして、



「………はぁああ!?」



思わずマケドニスは大声をあげてしまった。



今、何て?


イル様?

赤ちゃん?



「ちょ、ちょっとクナルさんどういうこと…?予定日はまだ先じゃない!」


目を真っ赤に腫らしたレイも慌てて寄ってきて、信じられないとばかりに訴えた。



クナルはリルを抱きながらへらへら笑って嬉しそうに話し出す。



『夜遅くに連絡があってねぇ~、お産が始まったって。
予定よりは確かに早いけど、もう9ヶ月だからってお医者さんも生むことを許可したのよ~』


『さっき連絡が来たばかりなんだよ!おめでたいぜイェーイっ!!』



まだ酒を汲み出した二人を見ながら、エフィア家にいる全員が呆然として立ち尽くした。




 …何て悪いタイミング。



イルとギルクの助けを求められないなんて…。





「…ローレムさん、アンナさん。子供たちを別室に」


「え?あ、はい…」


「えーっ、マケドニスぅ!何でー!?俺も手伝うよぉ!!」


真っ先にルシイルを抱いたユーリが抗議の声をあげた。


続いてルルアンとリルム、そのお友達たちもわあわあ喚き出す。





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