レヴィオルストーリー3

「その、アレン様のことなんだ。実は…」


『死んだのか!?』


「…………………。」



 …どうしてそうなる。



叫んだコニスにマケドニスとレイ、ルティとその仲間と老人はヒクヒク顔をひきつらせた。


向こうではクナルが黙ってろ、と薬品をちらつかせている。


窮地に陥ったコニスは『だって雰囲気超暗いじゃんー!』と必死に弁明していた。



…酒が抜けてないらしい。




『あの馬鹿は気にしないで下さい。で、アレンがどうかしたんですか?』


飛び散る薬品と悲鳴を背景に、シリティーが真顔で問いかけてきた。


…ちょっとは気にした方がいいとか思ったが、ルティは真剣な話の最中なので黙っておく。



そして、シリティーと同じく全く気にしていないマケドニスが重く口を開いた。


低い声で、囁く。



「…行方不明、なんだ」












『…そうなんですか。行方不明…って、はい?』


「死んではいないと思う」


『え、ちょっと待って下さい。何ですか、もう一回言って下さい』


「死んではいないと思う」


『そこじゃありません』




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