レヴィオルストーリー3
『…………………はい?』
クナルとシリティーとコニス、三人の最初の感想はこれだった。
何言ってんの、とコニスが呟き、シリティーは小さく首を傾げる。
『悪魔?悪魔って、争いで忙しい最中じゃないですか。
そんな彼らがどうしてアレンを狙うんですか?』
そうだそうだ、と彼女の言葉に同意するコニス。
しかしクナルは意味がわかったのか、真っ青になって唇を震わせた。
『それって…争いにアレン君を巻き込もうとしてるの…?』
『!』
「…恐らくは」
クナルの発言で気付いたコニスとシリティーを見ながら、マケドニスが低く囁くように返答する。
レイがグスッと鼻を啜り、メディンとリディンが眉を潜め、ルティの仲間達はただ黙ってやり取りを見ていた。
『で、でも…アレンがそんなの許すわけないよ』
みんなの様子に戸惑いながら、取り繕うにそう言うコニス。
しかしルティは頭を横に振る。
「確かにそうだが、きっとアレンは負傷している。それに加えて国のことを出されたら…」
辛辣な表情で言うルティに、たった今子供たちを部屋に押し込み帰ってきたエルフ夫妻が眉を下げ立ち止まった。
ルティさん、と小さく呟き、扉のところで立ち尽くす。