レヴィオルストーリー3

そうして寝転がった、のはいいがやっぱり傷が痛いアレン。


彼は舌打ちして寝ている間に着替えさせられたのであろう黒い服を捲り、怪我がどれくらい深いかを確認した。



…意外にも包帯が巻かれている。



しかし内臓は無事らしいが、布団にもつくくらい血が滲んでいた。




(…頭がクラクラすんのは貧血も原因か)


腕を頭の下で組んでそう思う。


が、あの邪魔な輪のせいで固かった。


すぐにやめて手を上に伸ばす。



鎖を忌々しげに眺め、また溜め息をついたところで。






「あら、起きたの」


「!」



聞き覚えのある女性の声がして、アレンはガバッと飛び起きた。


そんなことしたら怪我が痛いでしょう、とクスクス笑いながら扉を開けたのはその怪我を負わせた本人。



(…ディルネ、だっけ)


アレンは記憶を辿り、彼女を睨む。


そうしているうちに悪魔の女性は、ツカツカと歩みアレンの真横までやって来た。




「…おはよう、勇者くん。正しくはこんにちは」


「…………………。」


「あら、主人に挨拶はきちんとするものよ」


「……主人?」





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