レヴィオルストーリー3
真っ直ぐ自分を見て言うグロアを見上げ、アレンは身を起こした。
少女の悪魔の証である銀色の瞳を見つめ、そのままじっとして動かない。
「………あ、あああの…?」
「……何、お前。悪魔なんだろ?俺の血目当てか?」
アレンは口を開いたグロアに言い、少女が目を見張る様をしかとその目に焼き付けた。
小さな唇が震えながら開くのを眺め、まだその瞳から目を逸らさない。
「あ、あたしは違うよっ!人間の血がいるくらい魔力弱くないし、寿命なんかまだ百年以上もあるし。
やっぱり、姉様に、血をとられたの…?」
必死に弁明したグロアは、最後にそう聞くと血が滲んだ服の腹の部分に目を向けた。
アレンは眉間に皺をよせて彼女の言葉を繰り返す。
「姉様?」
「あっ、えと、ディルネさ、ま」
慌てて言い直したグロアは、視線を逸らしてくれないアレンを正面から見て真っ赤になった。
その様子にいつかのレイみたいだ、と思ったアレンを他所にボソリと呟く。
「きゃあっこいい…」
「……は?」
「かっこいいっ!アレン様さま~っ!」