レヴィオルストーリー3
「母さんってことは…王妃か?」
アレンはとりあえず怒っているのは無視することにした。
早速情報収集だと少女に質問をはじめる。
「はぁ?王妃?違うわよっ」
しかし想像していた返事は返って来なかった。
ふんっと威張りくさって馬鹿じゃないの、とか言い出すグロア。
――…正直ジリルの前で見せるビクビクした態度との差が激しすぎる。
「…だからなんで怒るんだめんどくせぇ」
苛ついたアレンは低く呟き悪魔を睨んだ。
途端に焦ったグロアはベッドに転がったフォークをぶんどりアレンから遠ざける。
…何ともわかりやすい。
「…お前が馬鹿だろ」
「うるさいっ!大体なんであたしの母さんが王妃なのよっ」
「だってお前ジリルの娘なんだろ?」
「え…っ」
――…ピタリ。
…まさにその音が当てはまる。
グロアの動きが一瞬にして止まった。
「…あれ?違ったか??」
首を傾げグロアの顔を覗き込む。
固まった少女はハッとしてから、立ち上がって慌ててアレンの前に回り込んだ。