レヴィオルストーリー3
15.地下牢
「いーい?絶対誰にも言わないでよねっ!?」
そう前置きして、グロアは詳しいことをアレンに話す。
彼女の話を要約するとこうだった。
まず、この悪魔の国では王のみが側室を持てるらしい。
しかしジリルには昔最愛の妻がいたので、彼はそれを全く持っていなかったとのこと。
しかし、その妻が早くして死去。
哀しみに明け暮れたジリルは女に逃げ、以後側室が急激に増えたらしい。
そうして隠し子が増えていき、グロアはその一人なのだそうだ。
「あたしの母さん、ほんとは好きな人いたんだけど…王の命令だからって逆らえなかったんだって。
あたしが10歳のときに亡くなって、その時にはじめて自分がジリル様の娘だって知ったの」
「……………………。」
意外とダークな話をさらりと話すグロア。
アレンはその肝っ玉にかなり感心した。
「…まぁ、そんなワケ。姉様も父親は一緒だけど母親は違うの。いわゆる腹違いってやつ?」
「…お前も大変だったんだな」
しみじみと言うアレンに苦笑し、グロアはううんと首を横に振った。
短いボブカットの銀髪がさらさら揺れる。