レヴィオルストーリー3
「まずね、あたしこんなことしたらまずこの国にいれないわ。だからあたしもこの国から出して!
それでレヴィオルに住ませてほしいの!あんたの国なら悪魔がいてもおかしくないでしょ?」
「は…!?」
――…何を言ってるんだこの悪魔は。
率直にそう思ったアレンは眉を潜めて更に険しい顔付きになる。
それを見たグロアは拒否だと思ったのか、条件を突き付けた本人のくせに不安そうな顔をした。
「だ、駄目…?」
「…いや、いいけど…。お前はいいのかよ。母国だろ?」
それを聞いた少女は今度は得意気な表情に。
こいつレイ以上に表情がコロコロ変わるな…、とアレンは心の片隅である意味感心した。
「別にこんなとこ姉様以外は退屈の塊でしかなかったし。母さんもね、国を出たいって言ってたの!」
「……あっそ…」
なんて親子だ。
グロアの母親を見てみたかった、などと考えながらもアレンはベッドに胡座をかいて座り直した。
――…これはある意味賭けだ。
この少々お馬鹿な少女の条件次第で、自分が逃げれる可能性が出てくるのだから。