レヴィオルストーリー3
「わかった。交渉成立だ。
手伝ってもらうからにはちゃんと助けるし、匿うし生活保護もする。
…それでいいな?」
「おうっ、それでいい♪
よ~し、頑張るわよぉ!よろしくねアレン♪」
「あぁ」
パァン、と二人が手を合わせた音が部屋に響いた。
これにて脱走チーム誕生。
上手くいくかはわからないが、何もしないよりは100倍マシだ。
「キュー」
「あっ!リィ!!」
二人で密かに脱走の計画を立てていた時だった。
いきなり小さな鳴き声が聞こえたかと思ったら、手のりサイズのリスがひょっこり現れたのだ。
不思議そうに眺めるアレンに気付き、グロアはそのリスを指差し説明してくれた。
「この子はルネのペットなの。リィっていって、天空リスって種類の動物。
一時的にだけど触れたモノと一緒に透明になれるの!それを利用して、あたしたちはこの子を通して連絡しあってるんだぁ」
「…連絡か。賢いな」
「キュー♪」
指先で頭を撫でてやると、リィは嬉しそうに青年の手に擦り寄ってきた。
少なからず癒されたアレンは、目を細め微かに笑う。