レヴィオルストーリー3

「よしっリィ!ルネにこれ、渡してきて」


何やら紙に書き込んでいたグロアは、それを小さく折り畳むとリィの小さな前足に押し付けた。

「キュー!」と返事しグロアの手にも擦り寄ったリスは、紙を受けとるとベッドから床にダイビング。


走っていく内にだんだんと透明になり、部屋を出ていく頃にはその姿はすっかり消えていた。



「…何あれ?」


意味がわからないアレンはとりあえずリィが消えていったドアを指差す。


「だーかーらぁ、天空リスは透明に…」


「違う、さっきの紙」


何故だか威張りくさるグロアに少々イラッとし、アレンはその言葉を遮った。



「…あぁ、あの紙?あれはルネにもうすぐ迎えに行くから準備しててって伝えたのっ」


「…あぁ、そう」


もうちょっと説明を入れた方がいいんじゃ、と思ったりしたが、もう手遅れなので青年は何も言わなかった。


余計な気力は使いたくない、といった感じだ。



そのまま二人は計画を立て続け、作戦は二日後に実行されることに。


その間グロアは準備に怪しくない程度に走り続け、暇なアレンはひたすらベッドで寝転んでいたとか。



…温度差が激しいのは、気のせいということにしておこう。




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