レヴィオルストーリー3
「アレン?行くよ」
「あ…おぅ」
思わずぼーっとしていたアレンに話しかけ、グロアはその身軽さを利用し階段をひょいひょいと降りていった。
それに難なくついていくアレン。
リィは彼の肩に必死になってしがみついていた。
やがて一階に着き、グロアは大広間の傍の細い廊下に入る。
そこの奥には見張り番らしき悪魔が二人立っていたが、まだ少女には気付いていないようだった。
…そこで、透明アレンの出番。
「ちょろいな」
「…ごめんなさい看守さん」
床に伸びた悪魔に謝るグロアと服についたほこりを払うアレン。
もちろん透明アレンが看守を殴り気絶させたワケで、二人の悪魔は何が起きたのかわからないままあっさりやられてしまった。
そして、謝った割に特に気にしていないグロアは看守の一人から鍵を奪い取ると施錠された扉を開ける。
アレンも中に入ったところでくるりと振り向き、それからその右手の人差し指を二人に向けた。
そのまま彼が何か呟くと、気絶していた筈の看守らが起き上がる。
扉を閉める前にそれを見たグロアは、にやりと笑ってアレンを見上げた。