レヴィオルストーリー3
「…今、外で争いが起きてるらしくて悪魔の主力は出払ってる。

その証拠に結構な時間が経ったのに俺がいないと騒がれてない」


「……確かに…変に上が静かだけど」


アレンの言葉を聞いて囚人の一人が囁く。


それを聞いた勇者は口元で軽く弧を描き、囚人らを見回した。



「一生をこの牢屋で過ごすか、ちょっと無謀でも可能性はある脱獄を試みるか。

俺は、強制はしないけど?」


「……………………。」



牢屋の中の人達は、みんな黙りこくって考え込んでしまった。


あとはこの人達次第だ、とアレンは今度はルネのところへ歩み寄る。



「ルネ」


「…なぁに」


「お前はどうする」


「……………………。」



じっと見上げる金の瞳。



それはアレンを見つめた後、ゆっくりと悪魔の少女に向けられた。


グロアはルネと目が合うと、にっこり笑って頷く。




「……わかったわ。私は、それに賭ける」


その返事に、満足そうに目を細めるアレン。


グロアは声をあげるのを控えながらも、ぴょんぴょん跳びはね喜んだ。



すぐに牢屋の鍵を開けてルネを連れ出す。





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