レヴィオルストーリー3
「ん、ウリナじゃん!どぉしたのぉ?」


イルが自分の妹に声をかけ首を傾げる。


その仕種にギルクがぐはぁとか可愛いとか言い出して騒いだ。



もしどこかの黒勇者がこの場にいたら、この馬鹿が本当に二児の父親なのか確実に疑うだろう。



しかし純粋な心の持ち主であるウリナはそんな思考は持っておらず、気にせずににっこりしてその馬鹿に話しかける。




「邪魔してごめんね。ギルクお兄ちゃんにお客さんなの!」


「あ?俺にぃ??」


ギルクはもしかしてあいつかな、とさっき戦ったらしい友人の名を出した。


しかしウリナは首を横に振るとギルクの手をぐいぐい引っ張る。



「ね、待ってるよ!行こっ」


「おぅ、わかった!いってくるな~」


「いってらっさぁ~い」


イルはアリアの手をひらひらさせて笑顔を見せた。


それに満足そうにニカッと笑うと、ウリナに連れられるがまま少女のスピードにあわせギルクは歩く。



「お話終わったらあたしとも遊んでね!」


「おお、そうだな!そん頃にはエジャスも学校から帰って来てるだろうし!!」


「やったあ!義理兄ちゃん大好きぃ~っ」


「義理兄ちゃん!?おにいちゃん!?俺にいちゃん~!!」



…面倒見がいいのか、ただ単に馬鹿なだけなのか。




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