レウﾞィオルストーリー３
「…………キャンセル？」


ギルクは更に眉根を寄せた。


アレンのスケジュールは本人とマケドニスが完璧に調整しているから、普段は余程のことがない限りキャンセルなどしない。


しかも理由も言わずなど、



…余程のことが、あったのだろうか。




「理由を聞いても『私は一家来ですのでわかりません』の一点張りで…。何回か電話したけど無駄だったわ」


「…留守だったり仕事中だったりで、アレンと電話を繋げてくれない」


表情を曇らせながら言う二人。


そういえば、とギルクも少し気になっていたことを思い出した。



カイルとアリアが生まれてから、アレンからもレイからも連絡がないことだ。


彼らが帰って来る日に生まれたのだから、その日のうちに来れないのはわかる。


しかしあの二人なら、どんなに忙しくても翌日には来るか電話をするかはしてくれただろう。



　それが、ない。



そして、このエニスとユナルの話。




「……何かあったかな…」


「…ギルクもそう思うか？」


「あぁ。アレンはそんなことしないしな」


頭を掻きながらしかめっ面し、ギルクは首をコキコキ鳴らした。


ちらりと天井を見てまた二人に視線を戻す。





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