レヴィオルストーリー3
「…イルには言わないでくれな。あいつぜってぇ心配するし」


「わかった」


コクンと頷くエニスとユナル。


ギルクはその二人を見据えながら、顎に手を宛て眉間にシワを寄せた。



滅多に見れないギルク様真剣モード(マケドニス命名)だ。



「そぉだな…。明日の会談は予定通りしようぜ。そっから俺は城に戻ってみる」


「…いいのか?」


エニスはそう言うと上を見上げた。


イルと赤ちゃんのことを言いたいのだろう。


それを察したギルクは苦笑い。



「まぁ予定は本当はもう少し先だったけど、気になるしなぁ。

オージャスさんも俺の母ちゃんもいるし大丈夫だろ」


「…そう。でもギルクが行くなら、私達も行くわよ」


「んぁ。りょーかい」


気の抜けた返事を返したギルクは、二人に向かって笑ってみせた。


それを見たエニスとユナルも眉を下げて笑う。



「あんまり心配すんなって言いたいのね?」


「あぁ。アレンなら大丈夫さ!」


「…どこから来るんだいその根拠は」


苦笑しながらツッコむエニスにも「アレンは強いからな!」と返す。


それから三人は宿の話になり、エニスとユナルはギルクの実家に泊まることになった。




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