レヴィオルストーリー3
「ギルクくん」


オージャスはギルクに近付き彼を見据える。


振り返ったギルクはその真剣な表情に、自分も気を引き締めた。



「…何かあったらすぐに知らせてくれ。俺も城に連絡を入れてみたんだが、全く上部が出てこないんだ」


「…わかりました」


ギルクは難しい顔で頷いた。


それを確認したオージャスはコロッと笑顔に変わり彼と肩を組む。



「イルとカイルとアリアなら俺が守るからなぁ!安心しろ、我が息子よ!!」


「ななな!聞き捨てならんな、俺が守るぞっ!!なあ我が娘よ!!」


「いーや、いらねぇ!我が愛する妻も愛息子も愛娘も、全員俺が守ってるからなぁ!!ジジィ共は引っ込んどけ!!」


「なにをををををを!?」








「…親馬鹿祖父馬鹿」


ぼそり、とエニスが呟いた。


その視線の先には、自分が守るだのお前は引っ込んでろなどいい年して騒ぐおっさん二人と赤い青年。



「え?エニスさん、なんか言ったぁ?呪文??」


「何でもないのよウリナちゃん」


みんなかっこいいー、と目を輝かせる純粋なウリナの目をユナルは優しく覆った。



直後、争いのど真ん中にいた彼女が堪忍袋の緒を切らして引き起こした爆発が三人を襲ったとか。





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