レヴィオルストーリー3
「……は?」
時間が経ち場所は変わって、ここはレヴィオル国首都モスフィックタウンにある大きなお城。
そこの上階に辿り着いたギルクは、後ろにユナルとエニスを従えポカンと大きく口を開けた。
なんともだらしない顔だ。
(……なんだぁ、この空気?)
ピリピリピリピリ。
イライライライラ。
下の階にいた臣下達は、いつものようににこやかにおかえりなさいと挨拶してくれたのに。
最上階に足を踏み入れた途端、そんな和やかな空気は一瞬にして消え去った。
──…バタバタ走る、軍隊のトップクラス達。
ギルクに気付きもせず、難しい顔をしてスタスタ歩く結構な顔ぶれの臣下ら。
「……やっぱり、何かあったのね」
呟いたユナルの声で現実に引き戻され、ギルクは内心焦りながら一歩を踏み出した。
いつもより速く、広い歩幅で突き進んでいく。
それによりやっと彼に気付いた部下らは、ハッとしてすぐに頭を下げた。
エニスとユナルはその光景に呆気にとられながらも、大人しく目の前の友人に着いていく。