レヴィオルストーリー3
そうしてあの仲間の執務室の前に立ち止まったギルクは、険しい顔をして扉に手をかけた。



「…アレン!」


勢いよく開き、いる筈の親友に呼び掛ける。


そして遠慮なく中に入っていき、



「どうし……」




 ──…固まった。





















「……何してんだルティさん」


「よっ、ギルク」


「……………。」



 ………………………、



  バキィ!





「いってえええええ!!」




──…クリティカルヒット。



ギルクに顔面を殴られたルティこと海賊王様は、その反動で勇者愛用の椅子から見事に転げ落ちた。


わざとらしくゴロゴロ転がって自分から壁に激突する。



そして、ガバッと起き上がると涙目でギルクを睨んだ。




「お前えええ!仮にも師匠に向かってなにすんだこの馬鹿弟子ぃ!!」


「黙れ馬鹿師匠!人が焦って来てみたら、そんなとこで何してやがるんスか!!」


「敬語を忘れないところはさすが我が弟子だな!俺は見ての通り勇者の執務室にいた!!」


「いい年してボケてんじゃねぇえええ!アレンはどこなんスか紛らわしい!!」





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