レヴィオルストーリー3
激しく繰り返される言い争い。


それを固まって見守るしかないエニスとユナルは、彼らが落ち着くのを待つしかなかった。




「だぁ~、かぁ~、らあ!アレンはどこだあああ!!」


「あでっ!!いってぇなお前またやったな!?もう弟子だからって容赦しねーぞギルクぅああ!!」


「望むところだ馬鹿師匠!手合わせお願いしまっス!!」




「…いや、なんでたよ」


何だか話が違う方向に飛躍してきたぞ。


エニスはまさか銃をぶっ放して(息の根ごと)止めるなんてことは出来ず、うるさい二人組に頭が痛くなってきた。


ユナルは面白がって「これじゃあアレンも大変よねー」とか言いながらソファーに腰掛けたし、止める気はさらさらないらしい。



真面目にどうしよう、とエニスがため息をついた時だった。






「……何してるんですか、ルティさん?」





──…聞き慣れた、少しばかり怒気を含んだ男性の声。



会談などでも必ず幼なじみの側にいる、あの──…




「げっ!マケドニス!!」


「何ですか『げっ』て、失敬な」


まずい、という表情をして固まったルティに、マケドニスは眉根を寄せしかめっ面してみせた。


至極機嫌が悪そうな彼に仮にも海賊王がだらだらとやたらに冷や汗を流す。




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