レヴィオルストーリー3
そして、マケドニスが話をして。





「「「アレンが行方不明!?」」」





──…響く、三人の叫び。



あの普段冷静無口なエニスさえも、驚きに声を大きくした。


城の下の階に響きかねないその大声にマケドニスは慌てて三人を宥める。



「静かに!このことはごく一部の人間にしか言っていないんですから!!」


「ご、ごめんなさい。でも…」


「あの、アレンが?」


ユナルもエニスもそう言って顔を見合わせた。


脱走ならまだしも、マケドニスの話からすると拉致なのだ。


ギルクも二人が真っ青になる横で、ポカンと口を開けっ放し。



「拉致…、誘拐…?アレン、だから来なかったのか…」


「俺も忙しくてお祝いに行けなくて…。すみませんでした」


「いや…、なんか…そんな大変なときに俺こそ悪かったなぁ…」


「そんな、謝らないでくださいよ」


「そうだぞギルク。俺らが黙ってた理由くらいお前ならわかんだろぉ?」


まだ少し放心状態のギルクの肩を、ルティが苦笑いしながらバシバシ叩いた。


常人なら骨が折れるか肩が外れるかしそうだが、彼に限ってそんなことはない。



「…あぁ、ありがとう」



そして、ギルクは今度は謝るかわりに礼を言った。





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