レヴィオルストーリー3
そして、黙っていたエニスが口を開く。


「俺らは…?」


そう訊ねられてそちらを向いたマケドニスは、にっこり微笑んだ。


なんだかそれが恐いものに見えて、カルアシティ組夫婦は一瞬たじろぐ。



しかし、オーラが心なしか黒いマケドニスの口から発せられたのは意外な言葉だった。



「貴方達は当日ここに来て、城を護ってくれませんか?」


「…え、城を?」


「はい。最小限の人数ですむように上層部は出払うので。城の護りが薄くなるんです」


「………………………。」



上層部が出払う。



つまりは、最強メンバー。




レヴィオル国では城の仕事の身分の上下は戦闘力とその精神で分けられる。


戦闘力が抜群でもよからぬ人格の者は合格すらしないのだ。



そんな中のトップクラス総出の行動。




…何をするのかは知らないが、エニスとユナルは若干悪魔の行く末を案じた。


同時にアレンは愛されてるなぁ、と無理矢理納得する。



そして少し、幼なじみとして嬉しくもあった二人だった。





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