レヴィオルストーリー3
「…どうやって逃げたのかしら?」


ディルネは苦い顔をして訊ねてきた。

アレンは余裕を見せて少し笑みを浮かべてやる。


「…さぁ?とりあえず、ずっと逃げようとはしてたな」

「…あんなに弱らせたのに?誰と手を組んだのよ!」


悪魔の女性の金切り声に、マケドニスがしかめっ面をした。

もしかしたら言葉の方にかもしれないが。


「…国に帰ればわかるだろ?とりあえず、退いてやるからこれ以上俺達を巻き込むな」


それだけ言ったアレンは辺りを見渡し、レヴィオル陣の一人一人と目を合わせた。


騎士軍隊第一部隊隊長で統帥のディル、武術軍隊第一部隊隊長で統帥のリリス、魔法軍隊第一部隊隊長で統帥のコニス。

それぞれの第一部隊の副隊長に、更に第二部隊の隊長副隊長。

それに、──…自分とレイ、イルを除く七帝もだ。



「………レイは?」


イルはわかるとしても、何故彼女がいないのか。

少し残念に思いながらもマケドニスに訊ねてみる。



「レイ様?レイ様も来ていますよ」

「………いない、けど…」

「もしかしたら…、!」


マケドニスが何か言いかけたところで、僅かに離れた場所から爆音に近い物凄い音がした。


同時に青色の光がそこから溢れ出る。




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