レヴィオルストーリー3
顔を真っ赤にしながらも、アレンは最後にレイと二人で部屋から去った。

后妃はそれを見届けてからシンク皇帝を見る。



「……可愛らしいカップルじゃの」

「だろう?会談でも癒されてるよ」

「だろうな。目にもよい」


笑う后妃の額に皇帝は優しくキスをした。

ダリアナ后妃は当然のようにそれを受け入れる。



「…思い出したんだろう?大丈夫、必ず見つけ出してみせるよ」

「……………………。」

「じゃないと君がゆっくり療養出来ないからね」

「…………シンク」


ダリアナ后妃の橙色の瞳が少し潤んだ。

皇帝は后妃の頭を撫でると安心させるように笑む。



「ダリアナらしくないなぁ、いつもなら触るなって殴ってくるのに」

「………うるさい」

「素直じゃないなぁ。我が子にその性格遺伝してなきゃいいんだけど」

「失敬な。そなたに似ると頼りないわ」

「……悪かったね頼りなくて」


苦笑した皇帝に后妃も笑った。


それから使用人が呼びに来て、二人は部屋を出る。




「期待してるぞ、シンク」

「ああ。大丈夫だからゆっくり休んで」




最後にそんな会話をして、皇帝は仕事に、后妃は自室に向かったのだった。





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