レヴィオルストーリー3
ちなみに医務室に入る前にマケドニスからは降りた。

もちろんからかわれないようにするため。


「……………………。」

「不貞腐れないの。アレン君が悪いのよ、ほら寝なさい」


そうクナルに促され、アレンはベッドに腰掛けた。

しかめっ面で寝転がり、頭の上で腕を組む。

そんな彼の隣で、側近と専属医師がこれからの話をしていた。


「アレン様はあとどれくらい休めばいい?」

「2日。貧血が酷いから…。普通なら動けないわ」

「…回復力半端ないな」


そんな感じの会話をそれとなく聞きながら、ゆっくり目を閉じる。

バタンと扉が開く音がしていくらかの気配が近付いたが、アレンは無視して寝ようとしていた。


しかしそんな試みも虚しく、やっぱり揺らされ起こされる。

マケドニスが阻止する声が聞こえたが、アレンは瞼をあげ起こしてきた女を睨んだ。


「…………何」

「ねぇ、昨日のって彼女?」

「……寝てたんだけど」

「嘘おっしゃい。で、彼女なの?」


いきなり来てこんな質問。

迷惑極まりない女、ハルアに溜め息をつき、勇者は無言で頷いた。

するとハルアは納得したようなそうでないような複雑な顔をする。




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