レヴィオルストーリー3
「これから?」

「そう。とりあえず昨日はここに泊まらせてもらったけど…さすがに人数があれだしさ」


クナルに渡された紅茶(漢方薬入り)を飲むアレンに、レノディアが苦笑しながら言った。

その隣でリディルが無言で頷く。


「……これからか…、っごほ、…おいクナル」

「なぁに?」

「苦い」

「文句言わないの」


ぺちんと紅茶を返した手を叩かれた。

ちらりと見えた薬品を目にしたアレンは渋々諦める。


「…皆で一緒にいたいのなら、まとまった空きがありそうなのはパルス村かノスラムシティですよ」


事前に調べておいてくれたらしいマケドニスは、主人に哀れみの目を向けながら告げた。

その目が気に食わなかったアレンはベッドの脇に立つそいつから地図を奪うついでに殴っておく。

酷いですやら何やら喚く側近は無視し、彼はハルアらを見上げそれを見せた。


「…ここがパルス村、港が近くにあって外交が盛んな場所」

「ふーん。ちっこいのね。いきなり30人強が入って大丈夫なの?」

「今ルティさん達が使っている宿を住居にすれば余裕だそうです」

「…ルティ達が気の毒だな」




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