レヴィオルストーリー3
「ジオン様はサリルナさんのお父様…エリスティン様と仲が良かった」


ハルアはアレンの目を真っ直ぐに見つめ、自分自身にも確かめるようにゆっくり話した。

一言一言噛み締める彼女の言葉を、アレンも真剣に聞く。



「エリス様は白眼の予知能力があったから、ラレスカに危険が迫っているのを視たの」

「え…」

「忙しかったあの人はそれをジオン様に手紙で伝えた。それが届いたのは襲撃の五分前」


アレンも助けられたあのサリルナ教皇の予知能力は、彼女の父親譲りらしい。

教皇を知るアレンはリアルな話に思わず唾を飲んだ。


だが気になるのは、エレス族が壊滅状態に陥ったのが悪魔のせいなのかどうか。


そんなに恐れる程の力は、あの国にはなかった筈だ。




「アンタの闇王の話を聞いてやっとわかったわ。まだガキだったけどはっきり覚えてるもの」

「避難しようとしたけど、何かの力が村の入口に働いた」


ハルアの話をレノディアが受け継いだ。

彼も襲撃時にその場にいたらしい。



「悪魔の灰色の魔力とは違う銀色だった。君の言うゼウス族、だろうね」

「……………………。」

「いっぱい来たよ。悪魔達とゼウス族が。皆連れ去られてジュルスの手錠で拘束された」





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