レヴィオルストーリー3
黙って聞いていたアレンは眉を潜めたまま頷いた。
隣でマケドニスが表情を歪ませている。
クナルは奥で眠るリルを気にかけながらも、マケドニスの傍で黙り込んでいた。
「ジオン様がラレスカを捨てる決意をした時、もう諦めたつもりだったんだけど…」
やっぱり改めてもう駄目だとわかるとキツイわね、とハルアは無理して笑った。
五人以外にエレス族はいなかったのだから、きっとジスカルで他の仲間は亡くなっていったのだろう。
その中にはハルアと双子の母親もいる筈。
母親との思い出の地に戻りたかったのだろうと察したが、アレンには何も言えなかった。
「ナティアは生きてたのよね。現に息子のアンタがいるし。ジオン様は?奥様は?」
「…いない。母さんが立てた二人の墓にも行ったから、確実だ」
「…そう」
期待を宿らせた瞳から少し光が失せた。
それを見たアレンはやりきれない気分になる。
「ナティアは…」
「…母さんもいない」
「……………。そっか…」
俯くハルア。
普段気丈な分受けたショックは大きいだろう。
意気消沈する彼女の手を、アデルが慰めるようにきゅっと握った。
隣でマケドニスが表情を歪ませている。
クナルは奥で眠るリルを気にかけながらも、マケドニスの傍で黙り込んでいた。
「ジオン様がラレスカを捨てる決意をした時、もう諦めたつもりだったんだけど…」
やっぱり改めてもう駄目だとわかるとキツイわね、とハルアは無理して笑った。
五人以外にエレス族はいなかったのだから、きっとジスカルで他の仲間は亡くなっていったのだろう。
その中にはハルアと双子の母親もいる筈。
母親との思い出の地に戻りたかったのだろうと察したが、アレンには何も言えなかった。
「ナティアは生きてたのよね。現に息子のアンタがいるし。ジオン様は?奥様は?」
「…いない。母さんが立てた二人の墓にも行ったから、確実だ」
「…そう」
期待を宿らせた瞳から少し光が失せた。
それを見たアレンはやりきれない気分になる。
「ナティアは…」
「…母さんもいない」
「……………。そっか…」
俯くハルア。
普段気丈な分受けたショックは大きいだろう。
意気消沈する彼女の手を、アデルが慰めるようにきゅっと握った。