レヴィオルストーリー3
「アレンの馬鹿やろ、鬼勇者」


ひりひりする頬を擦りながら、ユーリは膨れっ面して拗ねていた。

もちろん無視するアレンはベッドに寝転ぶと、マケドニスから渡されたスケジュールを眺める。


「………忙しいな」

「数週間分詰め込まれてますから」

「……………………。」


ちっと舌打ちしたアレン。

しかしこれは仕方がない。


「まぁまぁ…俺らも出来ることはするからさ」

「……………………。」

「手伝うから頑張りましょ、アレン」


にっこり微笑んだレイに言われればもう何も言えない。

はぁ、と溜め息をついたアレンはマケドニスに執務をせがみだした。


今日からやっておけることはしておきたい、というワケだ。



「あら、駄目よアレン君。今日は休養!」

「もう大丈夫だって」

「今まで何回そう言って途中で爆睡こいてマケドニスに迷惑かけたの?」

「……………………。」


…クナルの言っていることは正しい。

おまけにマケドニスまで「そうですよ」などと溢して執務を隠すものだから、アレンは諦めるしかなくなった。


この夫婦、なかなか手強い。





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