レヴィオルストーリー3
誰かさんがよく言う言葉を吐いたリルム。

完璧に大好きな勇者様の影響だ。


そんな彼女は親衛隊の隊長の座を巡りユーリとバトルし、どうやら負けてしまったらしい。



「いーい?アレンを守るのはあたしだけで十分っ!逆に守られたアンタは手出さないでよ!!」

「あっれー?ルルアンがリルムと自分も守ってもらったって言ってたのは何だったのかなー?」

「おチビちゃん!?あんの水色~っ」


言い合いもギリギリと歯を食いしばるリルムの完敗。

何気に強いユーリは鼻歌を歌いながら門番さんに挨拶をした。


暖かく見守る門番さんは優しい笑顔で敬礼してくれる。

あの冷酷勇者の臣下にもいい人がいるんだなぁ、と隊長様は感慨を受けた。


「アレンは守る必要もないくらいめちゃ強だと思うんだけどなぁ~」


リルムの後ろを歩くグロアは、黒く染めた髪をいじりながら言う。

銀色の髪はさすがに目立つということで、彼女曰く昔からしてみたかった黒色にしたらしい。


そしてその隣を歩くルネは、肩に乗せたリィの頭を撫でながら無表情で頷いた。

グロアとは違って染めることはしなかった彼女は、天使らしい白い服に薄いピンクのマフラーをしている。

イルから貰ったらしいその服はとても似合っていた。





< 341 / 500 >

この作品をシェア

pagetop