レヴィオルストーリー3
「こーんにーちはー!」


建物の中に足を踏み入れ、ユーリは元気よく言う。

優しい使用人や臣下らは、皆笑顔で親衛隊を迎えてくれた。


その中にマリアンヌを見つけたリルムは、ブンブン手を振って彼女に今日一番の笑顔を向ける。

どうやら従姉に会って機嫌は直ったらしい。



「どこ行くー?」

「アレンとこ!」

「アレンは仕事だよっ」

「じゃあ…おばさんとこ!」

「おばさん?」

「アレンにくっついてるおじゃま虫よっ」

「もしかしてレイ姉ちゃんのこと?」


そんな感じに会話しながら廊下を練り歩く。

すると、何やら慌てた様子のイルを見つけた。

見た感じお困りの様子。


「よっしゃあ!親衛隊の出番だあっ」


叫んだユーリはダッシュでイルのもとに向かった。

後ろに他メンバーも続く。

それに気付いたイルは、自分からも駆け寄りユーリの肩をひっ掴んだ。

若干驚くものの、ユーリは仕事だ仕事だと目を輝かせイルに訊く。


「イルさんどーしたの!?」

「ユーリっ!ねぇ、カイル見なかった!?」

「カイルって赤ちゃんの男の子の方?」


ジゼルが後ろから質問する。


超高速で頷いたイルは、アリアを抱っこしながらユーリをガクンガクン揺らした。




< 342 / 500 >

この作品をシェア

pagetop