レヴィオルストーリー3
「…寿命が伸びるってあれか?」


一人だけ心当たりのあるアレンはそう確認するが、ルネは頭を振って否定した。

金の瞳が悪魔の少女を捉え、目で訴えられたグロアは苦笑して口を開く。


が、その前にマケドニスがストップをかけた。

ぱちくり瞬きするグロアは不思議そうに彼に目を向ける。


「待った、寿命が伸びるって?」

「えっ?そのまんま!魔力の強い血を飲むと、悪魔の寿命は伸びるの」

「俺らも血採られたしなぁ」


そのことを思い出しているのか、ジゼルが腕をさすり苦い顔をしながら呟く。

側近はそれを気の毒そうに見てから、ぐるんと主人を振り返った。



「……アレン様」

「…………………。」

「嘘つきましたね」

「…………………。」


マケドニスを見上げて肘をついたまま何も言わないアレン。

無表情なのが逆に怪しい。


やがて彼は負けじと自分を睨む側近から、ふいと目を逸らした。

それを見たマケドニスは憤慨する。



「やっぱり!クナルがなんでそんなに酷い貧血になるんだって訊いたのに言わなかったでしょう!?」

「……何のこと」

「しらばっくれないでください!あれほど診察にはちゃんと答えろって言ったのに…!!」





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