レヴィオルストーリー3
騒ぐマケドニスと平静を保つアレン。

グロア達はその様子を黙って見守った。


…否、観察した。



「……もうすんだことだろ、気にすんな」

「クナルに言いつけますからね!」

「うざっ」

「アンタが悪い!」


嫌そうに眉間にシワを寄せる主人に側近は思い切り言ってやった。

…なかなかこんな関係ないだろう。



「わかったから。今はそんな話してんじゃねぇだろ」



そう言ってアレンが短剣を取り出すまで言い合いは続いた。


結局は実力行使。

哀れマケドニス。



「で、悪魔の特殊能力って?」


話しかけられたグロアは、必死に笑いを堪えていた。

しかしマケドニスとの喧嘩(一方的)で機嫌の悪くなった勇者が不快そうに眉を潜めると、慌ててピシリと背を伸ばす。



「そ、そう!特殊能力!ダミーっ」

「…それを詳しく説明しろってんだ」

「は、はーい…」


睨まれて少女は首を引っ込めた。

ああ、側近さん恨むわ。

アレンを不満そうに見るマケドニスに心の中で呟く。


彼女はとりあえず目の前の青年がこれ以上不機嫌にならない前にと、急いで口を割った。




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