レヴィオルストーリー3
そんな状態の中、ゆったり歩いていたアレン達が追い付いて来る。
壁に貼り付いたユーリと怒りオーラ満載なクナル、そして床に広がる毒々しい色の薬品を見て、三人は瞬時に何があったのかを理解した。
「………クナル、一応こいつ初めてなんだしそれはちょっと」
何回も薬で脅された経験のあるアレンは、さすがにユーリに同情する。
クナルはユーリからアレンへと目を移すと更に目を吊り上げた。
「アレン君!貴方、さっき魔法したわね?しかも凄く強いの!!
物凄い魔力感じたもの、あの力はアレン君しかいないわ!!!」
「…え、あ、したけど」
「駄目じゃない、まだあんな強いのは早いわ!
いくら慣れてきたからって…」
くどくど説教をはじめたクナルの声がそこで途切れた。
その原因は、ある泣き声。
「ああっ、リル!ほら、貴方達がうるさいからリルが起きちゃったじゃない!!」
「今のは確実にクナルさんよ」
一番静かだったレイが、鋭いツッコミを女医に遠慮なく入れたのだった。