レヴィオルストーリー3
「だいじょーぶっ!」


彼の言いたいことを察したのか、イルはぐっと親指を立てウインクする。

ついでに「あたしも行くからねっ」と言うのも忘れない。


「行くって…双子は?」

「ギルクに頼むわ。親友の一大事なんだもん!ジッとしてらんないっ」

「えええ!?俺は行かねーのかよお!?」


一回言い出したイルはなかなか止められない。

しかしギルクは反対とばかりに自分も行くと喚き出した。

が、冷たい笑みで見下げてきた(ように錯覚した)奥さんの凄みに呆気なく引く。


「ギルクなんか行ったって役に立たないわっ!魔法関係だものっ」

「ぐっ…我一生の不覚…っ」


変なことを言い出した夫を放置して、いいでしょ?とアレンを見上げるイル。

頷いたアレンは、それなら…と口を開く。


「移動魔法はメディンさんに手伝ってもらおう。人数多いとイルが大変だし」

「何人で行くんですか?ちなみに俺も行きますよ」

「…なんで」

「側近は主人の傍にいるものです」


胸を張って自信満々に答えるマケドニス。

仕方ないな、とアレンはそいつもメンバーに入れることにした。


そのくだりを見たルティが、シュバッと勢いよく手を挙げる。




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