レヴィオルストーリー3
「行っちゃったわね…」


ポツリと呟いたのはクナル。

消えた六人に何が起きたかわからないのか、赤ちゃん三人はビックリして泣き出した。

慌てて宥める女医と武帝。


「ユーリは大丈夫かのう…」


杖をしまって少し心配そうに言う老人に、メイが苦笑する。


「あたしは船長が心配だわ」

「何かやらかしそうよね」


欠伸しながら言うのはサクラ。

他の海賊団メンバーはどうやら朝早いこの時間に起きれなかったらしい。



「私はアレンが心配だけど…」


泣いているリルと不機嫌なルシイルを抱え、クナルは眉を下げた。

振り向いたギルクはニカッと笑う。


「だぁーいじょうぶだって!確かに死ぬほどレイを心配してるけどよ、だからこそアイツなら平気だ!!」

「アレンも強くなったしの」


色んな面で、と付け足す老人の表情は誇らしげな師匠の顔。


そうね、と苦笑いして女医は東を見る。





「私の旦那もいるし。石持ってすぐ帰ってくるわ。ね?リル」


「うああああ~ん」


「…いい加減泣き止みなさい」





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