レヴィオルストーリー3
──…活気に満ちた元気な街、アルヴェイン国首都ガイアディア。
その西側に大きく敷地をとる皇居に、突如眩い光が現れた。
「…来たな」
そう呟くのはこの皇居の持ち主、シンク=エリアラス=アルヴェイン。
わざわざ早朝に庭にまで出てきたらしい彼は、目を細め光が収まるまでそこで待った。
やがて目も開けられない程だったそれは消え、さっきまでは何もなかった場所に人が現れる。
「とーちゃく☆」
「こっちの方がちょっと寒いな!」
「……目が痛いわ」
「…ちゃんと瞑らないからですよ」
思い思いにぼやくイル、ルティ、ルネ、マケドニス。
一方アレンはキョロキョロ辺りを見回し、すぐに皇帝を見つけた。
アレンのそばにいたユーリは何を思ったかルティの後ろに隠れる。
「いらっしゃい、アレン君」
「シンク皇帝…」
優しい笑みでこちらを見るその人に、アレンは肩の力を抜いた。
歩み寄って握手して、挨拶を交わす。
「時間、とって下さってありがとうございました」
「いいや。勇者様のお役に立てるなら喜んで」
ニコニコしながら言う皇帝。
人当たりのよさそうな笑顔に、ルティの後ろでユーリは少し安心した。