レヴィオルストーリー3
28.14年前
輝く水色、
浮かぶ魔方陣。
それは突如森の中に現れ、そして消えた。
その場に残されたのは未来から来たアレンとルティ、そしてルル。
二人は辺りを見回し、目を合わせると歩き出した。
「…リフォレの森だ」
「ローレムの奴場所まで考えてくれたのか!いやーさすがだなぁ!」
向かうはもちろん北、モスフィックタウン。
アレンとルティは(誰かさんの一方的な)雑談をしながら、ルルを従えわりとすぐにその森を出た。
しかしここで問題が発生する。
「…人が多い」
「これじゃ見られちまうなぁ…」
どうやら一番近い城までの道は、街中なので使えないらしい。
“今日”は42代目勇者の退任式と43代目勇者の就任式があるはずだから、一層人口は増していた。
「しょーがない、裏口使うか!」
「うん」
方向を変えてまた歩く。
城はすぐそこに見えているのに、何とももどかしかった。
やがて着いたそこはちょうど退任式が終わったばかりらしく、臣下らが慌ただしく動きまわるのをアレン達は隠れて見守る。
茂みの中に隠れるなんてこと今後はそう経験出来ないだろうな、とアレンは場に合わずしみじみと考えていた。