レヴィオルストーリー3
(………えええええええ)


やっぱり。

髪は今のような白ではないが、確かに今ウィスカは“メディン”と彼を呼んだ。


まさかの若かりし頃の師匠に思わず素で驚くアレン。


一方正体のわかった男性、メディンは主人の言葉に急にどもって慌てはじめる。



「いっ!?いいいませんよ女なんて!」

「嘘つけ。ずっと離ればなれで、城で再会したんだっけ?」

「いいいいやだから、それはその…」

「お互い知らずに好き合ってたんだろ?第三部隊の妹ちゃんと」



──…けろりと爆弾発言。



特に気にする様子もなくにこやかに言ったウィスカに、メディンはいきなりボンッと真っ赤になった。

なんで知って…、などと呟きながらもへなへなと顔を手で覆う。


「誰にも言わないでくださいよ…。大体兄妹で恋愛なんて正気の沙汰じゃ…」

「いいんじゃないか?」

「、え」


またまたあっさりととんでもないことを言い出すウィスカ。

きっとメディンはこの瞬間、彼に本気で怒りを覚えただろう。


しかしバッと顔を上げ険しい顔の側近に、ウィスカの方は目を細め柔らかい笑顔を向ける。





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