レヴィオルストーリー3
「いや…アレンがここらの土地に慣れてるみたいだったからさ。カマかけてみたら見事に引っ掛かって…」

「…アイツが?」

「緊張してるみたいだった。かわいいなー、アイツ」


嬉しそうにはにかむウィスカ。

性格わりぃ、とケラケラ声をあげ自身も笑いつつ、ルティはふと後ろを振り返った。



「来たな」

「ああ」

「じゃあ俺はお暇しようかな。ナティアが待ちくたびれてるだろうし」


立ち上がって背伸びをしたウィスカは、少し残念そうなルティに噴き出した。

なんて顔してるんだよ、と茶化してから柔らかく目を細める。


その表情がアレンそっくりで、ルティは思わず口元を緩めてしまった。


──…やはり親子。



全くと言っていい程一緒にいた期間がなかろうと、その絆だけは誰にも越えられない。





「ルティ、アレンのことよろしくな」

「ああ」

「大事な愛息子だからさ。パパは心配だ」

「ふっ、俺とメディンが着いてるしお前なんていらねぇよ」

「メディンもいるのか。よかったけど…馬鹿言うなよ。俺が傷付くだろ」


わざと拗ねてみせたウィスカに、ルティは豪快に笑い声をあげた。

その間にもどんどん近付く気配。




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