レウﾞィオルストーリー３

アレンはしばらく考えた後、三人を見てやっぱり眉を潜めた。


拒否されると思ったのか、ヴァンヌが悲しそうに目を伏せる。



しかし、




「………わかった。しばらく、ちょっとだけ、預かる」




──…そんなアレンの言葉に、彼女は一気に顔を上げその表情を明るくさせた。



それを見たアレンは、でも、と言葉を続ける。




「………本当に、それしかないのか？」



彼がそう訊くと、ルシイルの頭を撫でていたデスティンが少し眉根を寄せ反応した。


マケドニス達にも見つめられながら、彼は言葉をゆっくり選ぶ。



「……言いたいことはわかる。だが考えた結果なんだ。」



……選んだわりに短い言葉。




しかしその想いは伝わり、アレンは仏頂面こそしていたが頷いてルシイルを見た。





母親ゆずりの金髪がピンクの頬にかかっている赤ん坊は、何も知らずにただ眠っている。



いきなり両親から離されるのは、こんな小さな子供でもやはり悲しいに違いない。




「………出来るだけ、早く迎えに来てやって」




赤ん坊の気持ちを汲み、アレンはそれだけ二人に言った。



天使と悪魔の二人は自分達の子供を見つめ、静かに揃って頷いたのだった──…