レヴィオルストーリー3
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ザリザリと小石を踏む足音が、静閑な世界に刻まれる。
アレンに連れられ着いたそこには、白い墓石が綺麗に並べられていた。
「ここって…」
勇者の墓、と小さく囁いたマケドニスに、アレンは返事を返さなかった。
真っ直ぐにある墓石の前まで歩いていくと、それをじっと見下ろす。
その墓石の隣には、不自然に空いた空間があった。
「…ここに父さんがいるんだ」
「…………………。」
「42代目ウィスカ=ブロドニスとしてじゃなくて、43代目として」
――…ポツ、ポツ。
降ってきたそれに、マケドニスは顔を上げた。
曇っていた空から、水滴が落ちてきている。
それは次第に量を増やし、その場に雑音をもたらした。
「……ってたんだ」
「え?」
雨の音でよく聞き取れない。
少し後ろで思わず聞き返した側近に、勇者は何でもないと頭を振った。
マケドニスはムッとすると、その横に駆け寄る。