レヴィオルストーリー3
3.食事会
ルシイルを預けたヴァンヌとデスティンは、すぐに逃げるべく城を出た。
今日のあの悪魔の行動からして、二人は結構な罪人扱いらしい。
アレンは赤ん坊を預かることを了承したものの、モヤモヤした気持ちを隠せずにいた。
しかめっ面しながらレイとマケドニスと共に食事会に参加するため庭に向かう。
今この場にいないルシイルとユーリは、とりあえずクナルに預けておいた。
ユーリはリルの遊び相手にちょうど良かった為にそこにいることを許されたのだ。
「…それにしても変よね、急に追手が今までよりしつこくなるなんて」
アレンの不機嫌な理由が手に取るようにわかるレイは、そう呟くと自分も少し眉を潜めた。
マケドニスも頷いて目を伏せる。
こちらはこちらで同じ赤ん坊の親として、ヴァンヌ達の気持ちが痛いくらいにわかるのだ。
「………最近東大陸での種族の争いが激しくなってるみたいだから、そのせいじゃないか?」
アレンは一つ溜め息をつくと、そう答えて頭を振り気持ちを切り替えた。
国民の前でこんな態度をとるのは、いくらなんでもよくないから。