レヴィオルストーリー3
「あ、アレーン!」
ご馳走が置かれたたくさんのテーブルの間を縫うように進んでいると、幼い少女の声が聞こえた。
その方向へ振り向くと、後ろにいつもの連れを従える黒髪の伸びたリルムがいる。
12歳になったリルムはニッコリ微笑むと、嬉しそうにアレンに抱き着いた。
それから彼を見上げてまた笑う。
「アレンのお話すっごくよかった!
あたしも仲間大事にするー♪」
「あぁ、…ありがと。そうしろよ」
「うんっ!でね、仲間で思い出したんだけど今度ルルアンいつ来るのー??」
リルムはアレンから離れ首を傾げると、エルフの子供の名前を口にした。
周りの男女の友達らも、口を揃えてルルアンに会いたいと言う。
時々城に遊びに来るルルアンは、リルムともリルムの友達とも仲良くなりすっかり大人気となっていた。
そのおかげで彼が来たときは決まってうるさくてイライラするのだが、久しぶりに会えた子供達の笑顔を見るとアレンでも何も言えなくなってしまう。