レヴィオルストーリー3

ギルクはそんなアレンには気付かずに、嬉しそうに満面の笑みを見せる。


そしてその笑顔の理由をまた大音量で言ったのだった。



「赤ちゃん!双子だったんだぜー!!」



その報告にはさすがにアレンも反応する。



「…双子!? 男?女??」

「それはまだわかんねぇ!でも双子だ!クナルが言ってた!!」


そう言うとギルクはよほど嬉しいのかその場で踊り出してしまった。


アレンはそんな彼はほっといて、珍しく目を輝かせる。



「双子…。いいな…」

「羨ましいだろ!はっはっはー…グフッ!!」


いちいち鬱陶しいギルクにアレンは遠慮なく蹴りをお見舞いした。


それから悶える青年は無視して歩み出す。





──…ちなみに、双子の赤ちゃんというのは。



8ヶ月になる、イルのお腹の中のそれ。




ギルクとイルの二人はめでたくパパとママになるのだ。


まだ結婚はしていないが、既に婚約済み。


赤ちゃんが産まれた日に籍を入れようという考えらしい。




…ここらへんは、かなり大きな変化。



そしてもうひとつの大きな変化が、階段を上るアレン達の前に現れた。






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