レヴィオルストーリー3
「他の方はまだですか?」
「ええ、そうでしてよ。アレン、また背伸びたかしら?」
「一ヶ月しか経ってないのにそんなに伸びません」
そんなやり取りをしてから、アレンは会談室をくるりと見回す。
教皇が横で素を見せるようになったアレンににこにこ微笑んでいたが、勇者はお構いなしに溜め息をついた。
「早く終わらせてぇのに…」
「アレン様、ポロッと本音を溢さないで下さい」
すかさずマケドニスが注意する。
アレンはレイを特に何をするでもないのに隣に呼び寄せ、それからマケドニスにしかめっ面をして見せた。
「お前だって思ってるくせに」
「本音を溢さないで下さい、って言ったんですよ。思ってるのは自由です」
「はいはい」
結局はいつものように軽くスルーするアレン。
マケドニスも慣れているのでさほど気にしない。
…側近は色々大変なようだ。
「時間くらい守れよな…」
「遠いんだし仕方ないわよ」
ぼやくアレンを苦笑しながらレイが宥め、椅子に座った彼らはしばらくこのまま来客を待つことにした。
すっかりリラックスモードな主人にマケドニスも諦めて腰を下ろす。