レヴィオルストーリー3
「先程の連絡で30分だという話らしかったので、あと10分くらいかと」
「10分…」
「あと少しじゃないの」
呟いたアレンにレイが言う。
彼女はマリアンヌに差し出されたお茶を一口飲むと、「美味しい」と口元を綻ばせた。
それにマリアンヌは嬉しそうに礼を述べ、アレンはレイを見下ろしながら小さく微笑む。
「あなた方っていつ見ても和みますわね」
「私も同感です」
教皇とニーナが揃ってそう言い、首相とその奥さん、それから側近らしき男性も頷いて笑った。
アレンとレイは何がそうなるのかわからずに二人揃ってキョトンとする。
その隣でマケドニスが笑いを堪えてるのは既に日常茶飯事だった。
「…ん、来た」
しばらくレイと首を傾げ顔を見合わせていたアレンだったが、急にそう囁いてまた扉の方へ目を向けた。
他のメンバーもそちらを見やり、それと同時にそこからまた違う使用人がやって来る。
「失礼します。アレン様、皇帝様がいらっしゃいました」
「んぁ、通して」
「はい」
…何だかさっきも違う人としたようなやり取りをして、また使用人が姿を消す。