レヴィオルストーリー3
──…一瞬。
微かに、沈黙があった。
「…やっぱり、そうでしたのね」
溜め息と共に教皇が言う。
その溜め息を吐く時まで、頬に手を添えておしとやかさ満開だ。
「まぁ…、それしかないって言うか…」
首相も苦笑いしながらそう言った。
アレンはそれらを聞きながらも何も言わずに皇帝を見る。
彼は複雑そうな表情を浮かべ、アレンを困ったように見ていた。
…それは助けを求めているようにも見える。
「どうにかしないとアルヴェイン国も巻き込まれかねないです。
でも迂闊に首を突っ込めば痛い目を見るのは明らか。
だから、何か案を出して協力してどうにかしたいと思って…」
皇帝の視線に応えるように、アレンは一気に全部喋った。
そんな彼にその場の全員が目を向ける。
「案を、ですか…」
首相の奥さんがぽつりと呟き、俯いて早速考え出した。
彼女――ティエナ=ル=シニアリーは、ダルヌク国の議会の頭脳と言われる程ずば抜けて頭がいい。
そんな彼女に期待しながらも、他のメンバーも何かないかと思案する。