レヴィオルストーリー3
黙って真剣に考え込む彼らを見て、アレンは目を細めると小さく微笑んだ。
このメンバーは、各国の中でも確実に信頼出来る人達の集まりだということを実感したのだ。
「…今すぐは無理だと思います。
俺らだけで考えるってのも良くないと思うし…。
だから、自国に帰ってから信用できる方達に少し話してみて下さい」
勇者はそう言うと自分の側近に目配せをして、次の会議の内容としてメモさせた。
教皇や首相、皇帝らとそのお供の人達は、頷くと自分達も同じようにメモを取る。
「また今度集まった時に、考えを話し合いましょう。
今はアルヴェインの安全確保が先です」
アレンはてきぱきと話して、少ない時間を有効に使おうとしていた。
また頷く各国のお偉いさん達。
そんな中レイはアレンを隣からジッと見つめる。
その視線に気付き、振り向いた愛しの彼は自分と目が合うと柔らかい表情をした。
それに嬉しくなってつい頬が綻ぶ。
だが今は大事な会談中なので、レイもアレンもすぐに真顔に戻って前を向いた。
そして、またアレンが話し出す。
それを聞きながらも、レイは頭の中では違うことを考えていた。