レヴィオルストーリー3
6.悪魔の長
いきなりの使用人の報告に、アレン、マケドニス、皇帝、首相が一気に声を合わせて叫んだ。
一瞬で血相を変えた彼らは立ち上がってお互いを見やる。
「どうするんだアレン君!」
「やばいんじゃないかい?」
皇帝と首相が真っ青になって言う。
アレンは焦りながらもマリアンヌを呼んだ。
「マリアンヌ、ジリル様の用件は?」
「アレン様に会いたいと…」
「……………………。」
――…何故、急に?
しかもこんな遅くに。
しかしその答えはすぐに出てきた。
…あれだ。あれ。
今日のあれ。
「…俺が行ってきます。ここから出ないで下さい」
アレンはそう言うと直ぐ様駆け出し部屋を出た。
マケドニスもそれに着いていき、レイはマリアンヌとその場に残り扉を内側から死守する。
(めんどくさいことにならなきゃいいけど…)
階段を駆け降りながら、アレンとマケドニスは揃ってそんなことを思っていた。
…とにかく、かわせ。
かわしてかわしてスルーしろ。
脳内ではそんな言葉がグルグルグルグルと回っている。